女性初の総理大臣の誕生から、女性の活躍について考える

こんにちは。まなびや たぬき堂のたぬきです。

「女性活躍」という言葉。

そこには、

社会の中で、女性がもっと力を発揮できるようにー

働きたい人が働けるようにー

リーダーになりたい人が、ちゃんと選ばれるようにー

そんな願いが込められています。

戦後、女性の社会的な立場が少しづつ見直されてきました。

でも、歴史的に女性の立場が低かった時代が長く、「女性活躍」という言葉に、男性も、そして女性たちもまだ少し戸惑いがあるのが現状です。

そのような、戸惑いの雰囲気がある中で、2025年10月、女性初の総理大臣が誕生するという快挙が成し遂げられました。

今回は、そんな背景を踏まえ、「女性活躍」について、じっくりゆっくりと考えてみたいと思います。

女性の社会進出の現状

性別に関係なく、誠実に働く人が平等に機会を得られることが、理想の社会。

1985年に、男女雇用機会均等法が成立し、少しずつ女性の活躍の場が増えてきてました。

しかし、現代の社会においても、「女性」という理由で、努力をしても声が届かないと感じる女性は多いです。

たとえば、

職場で発言しても流される。

会社のことを真剣に考えていても、重要な場面には呼ばれない。

リーダーに選ばれない、評価されない。

といったことがある。

それが、「女性が言っても、通らない」という諦めの空気を漂わせてしまう。

それは、長い歴史の中でつくられた習慣から来る問題です。

その空気や習慣が、活躍したいと願う女性の思いや可能性を閉じ込めてしまっているのです。

卵が先か、ニワトリが先か

女性は管理職を望んでいない。

そういった声も聞こえて来ます。

たしかにそれは事実かもしれない。

でも私たちは、「多くの女性が管理職を望まない理由はなぜなのか?」ということを、しっかりと考える必要があると思います。

女性は、「責任の重い仕事を受けたくない」「忙しい仕事はやりたくない」「家庭を優先したい」といった理由で管理職を望まないのではないか。

もちろん、そういう理由もあるかもしれません。

しかし、それだけではないと思います。

たとえ、1人や2人の女性が管理職になれるチャンスを与えられたとしても、男性中心で組織された職場で、少数の女性の価値観は理解されないのではないかと不安になる。

長い歴史の中で、「女性の意見は届かない、評価されない」という状態が続いて来たことによって、「きっとうまくいかない」と思ってしまう。

多くの女性は、このような不安から管理職になることを躊躇しているということを、私たちは理解する必要があります。

もし、すでに管理職の半数が女性の職場であれば、管理職の仕事を希望する女性はもっと増えるのではないでしょうか?

今の社会は、女性の活躍に対して「卵が先か、ニワトリが先か」のジレンマに陥っていると思います。

総裁選と首班指名選挙で見えた希望

2025年10月4日の自民党総裁選で、高市早苗氏が、女性で初めての総裁に選ばれました。

国会議員のほとんどが男性という現状の中で、女性が党のトップに選ばれたという事実には、静かな重みがあります。

決選投票の瞬間、185票が高市候補に集まり、その場にいた多くの人が驚きと希望を感じていたと思います。

そして10月21日には、首班指名選挙を経て、初の女性総理大臣が誕生しました。

「女性初」ということに、日本や世界の人が注目し、ガラスの天井を突き破ったと言われました。

それは、歴史的な一歩。

“やりたいと願い、努力を重ねた人が、性別に関係なく選ばれた”という、大きな大きな一歩になりました。

ITの力が政治を動かした

今回の女性総理誕生の背景には、ITの進歩も大きく関わっていると思います。

これまで、テレビなどのオールドメディアでは、加工された情報が流されていました。

オールドメディアでは、放送側が意図的に一部の人の声だけを報道することができたし、都合の悪い人の声は届けないということもできました。

しかし、SNSという双方向でコミュニケーションがとれるツールができたことで、政治家は自分の考えを国民に直接伝えることができるようになり、国民の生の声も政治家に届くようになりました。

SNSによって、今までオールドメディアでは届きにくかった女性政治家の声も、国民に届くようになったのです。

高市氏は、今回の総裁選や首班指名選挙で、国会議員からの十分な支持を得られておらず、党員票という国民の直接的な支持が彼女を支えました。

そして、SNSで高市氏を支持する国民の声が拡散されることによって、オールドメディアも極端に偏った報道ができなくなり、国民の声を無視できないということから、国会議員票も高市氏に動きました。

この動きはSNSが普及する前では起こり得なかったことです。

女性の埋もれている力を開放する

社会の中で、本来の力を出せずに埋もれている女性はたくさんいます。

そうした女性のために「推進運動」といった形で、意図的に空気を変えていく動きもあります。

たとえば、女性の管理職比率を30%にするといった取り組みです。

もちろん、こういった取り組みはとても大事です。

でも、急いで空気を変えようとする方法は、「女性を優遇している」「女性に下駄を履かせている」といった不満を生み出すこともあります。

私は「女性活躍」という言葉が、ポジティブに自然に受け止めれらる社会になってほしいと願っています。

それは、女性を無理やり持ち上げたり、押し上げたりすることではなく、“閉じ込められているその人の本来の力を開放させて、自然に世の中に届くようになること”なんだと思います。

そのためには、もう少し時間が必要だと感じていました。

でも、今回の女性総理大臣の誕生で、女性活躍の気運が一気に高まりました。

女性総理の誕生によって、「女性活躍」という言葉が、ひとり歩きではなく、実感として社会に受け入れられるようになると思います。

一般企業でも、女性が役員や管理職になることが自然に受け入れられるようになる未来に、大きく近づいたと思います。

そういった意味で、今回の女性初の総理大臣誕生は、歴史的な快挙でした。

もちろん、働き方のかたちは人それぞれ。

育児や介護、家庭の事情などで、働く時間や関わり方を選んでいる人もいます。

さまざまな事情で「働けない」人や、「働き方を選んでいる」人たち。

その選択には、尊厳があります。

そして、その灯りもまた、社会にとって大切なものなのです。

女性の働き方に、優劣はありません。

「活躍したいけど届いていない声には、ちゃんと耳を傾けたい。」

「埋もれている力を、解放させてあげたい。」

それが、私の「女性活躍」という言葉に込めたい願いです。

おわりに ー女性活躍の先にある未来

これからもっと女性が活躍できる社会になっていけば、さまざまな可能性が開けていくと思います。

今まで男性だけがやっていたことに、女性が参画できる機会ができることで、幅広いスキルや経験を持った人材を確保することがでるようになります。

少子高齢化で人手不足になっている企業の助けになります。

昔と違って、家事を一日がかりでやる必要がなくなった現代社会において、女性の役割を、家庭の中に留める理由はなくなりました。

誰もが、それぞれに自分の役割を選んで、活躍できる。

誠実に働く人の声が、ちゃんと社会に届く。

私は、遠くない未来にそんな時代が来ると信じています。

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